12/30の不安:「檸檬堂鬼レモン」を飲みながら、内藤廣『構造デザイン講義』を読む。
目次
今日あったこと
今日は朝早く起きて築地場外市場に行く予定だったのですが、起きられませんでした。
いつもは会社に行かなければならないという強制力によって起きているので、今日は起きられませんでした。
昼頃に起きて、会社行かなきゃと思いつつも、行く気になれず、昨日購入した本の『太陽と鉄』を読みました。
本を読んでいるから決して無駄な時間ではない、と自分に言い聞かせ、会社に行かない自分を正当化し、21時ごろになってさすがに重い腰を上げました。
しかしながら、いつも夜中でも電気が煌々としている会社も年末ばかりは暗闇の中でひっそりとしていました。
それに珍しく警備員の姿が玄関に見えたため、会社の中に入るのは控えました。
(労働環境の是正が厳しく叫ばれているため、弊社では休日の入退館が管理されています。)
内藤廣『構造デザイン講義』
会社に向かう電車の中でタイトルにある『構造デザイン講義』を読み始めました。
昨日、携帯の「honto」(丸善・ジュンク堂書店の携帯アプリ)で過去の検索履歴を見ていて思い出して購入したのでした。
これは東京大学での講義を書籍にしたもので、これの他に『環境デザイン講義』、『形態デザイン講義』があり、3部作のうちの第1部となっています。
この本は学生の頃から存在を知っていたのですが、読んでいませんでした。
何故かというと内藤廣さんは建築家であり、建築の学生向けの本だと思っていたからです。
しかし、よくよく調べてみると内藤さんが東京大学の土木工学科(現:社会基盤工学科?)向けに講義したものであることを知りました。
私は地方大学の土木工学科に所属していたため、これは私も読んでいいかもと思い購入したのでした。
書店で手に取って確かめてみると「2019年1月30日 第8刷」となっており、私が社会人になってから刷数を重ねていることも購入の決め手でした。
まだ読み始めたばかりなのですが、読んで数ページで気になった箇所があったので、ここに記しておこうと思います。
ちなみにこの本はamazonやhontoでもかなり評価が高いです。
また、建築・土木構造物に関しての構造/デザインや建築材料についての概要が数式なしで記載されているため、建築・土木関係者以外の方にも多く読まれているようです。
教養のために読んでもいいかもしれません。気になる方はぜひ。
〇気になった箇所①
講義の中でも述べているが、本来、「構造」という言葉が指し示すものと「デザイン」という言葉が意味するものは、全く異なる種類のものだ。無関係なのだ。言葉として矛盾している。だから、もともと関係のないこれらを繋ぎ合わせる、というところに面白みを感じないとこの講義は成立しない。
学生時代に私も「構造デザイン」という講義を受けたことがあったので、「構造デザイン」という言葉には慣れていたのですが、どうやら「構造」と「デザイン」は矛盾するということです。そこまで考えたことがなかった。。。
構造は物理的な仕組みのこと、デザインは感性によるもの。。。
確かに相反する感じはします。実は矛盾した言葉なのでした。
気になった箇所②
思考と感性を総動員して、構造にまつわるプロセス全体に対して、責任を持って見渡せるようにならねばなりません。美しいモデルが構築できる、計算だけしていたらいい、形式通りに処理していればいい、という時代ではない。そのことをくれぐれも忘れないようにしてください。
冒頭で構造物が崩壊した事故について紹介があります。原因は様々なようですが、一つには設計者側の想像力が足りなかったことが指摘されています。
1990年代以降コンピュータによる構造解析技術が進展した一方で、計算が複雑になり、中身がブラックボックス化してしまったということです。
構造解析の結果に誰も介入できないようになり、昔は設計者、発注者、施工者それぞれが安全弁として機能していたのにその安全弁が機能しなくなってしまった。
土建業界では、以前は発注者、設計者、施工者が三位一体でしたが、色々と不正行為があり三権分立のようにだんだん分化していったと聞いたことがあります。
そのため、構造計算は設計者側がやるものという区切りが出来てしまったのかと思います(あくまで私の推測です)。
ただ、実際に仕事をしている身からすると施工に関わることはほとんどないといっても過言ではないため、はやり設計する側からすると構造計算するのに終始するようなところがあると思います。
なので、「構造にまつわるプロセス全体を通して」というのは本書を読む限り施工のことも含まれていると思いますが、なかなか難しいかなと感じました。
構造計算の中身を理解するのに精一杯ですが、それではダメなようです。
〇気になった箇所③
建築や都市デザインの世界では、「機能的なものは美しい」「合理的なものは美しい」「経済的なものは美しい」ということになっています。これを守れば人から非難されないし、これを守ればビジネスになるからです。しかし、これは明らかな欺瞞です。
これはぐさっと来ました。
私は「合理的なものは美しい」と信じていたのですが。。。
確かに例えば髪形においては坊主頭が一番合理的な髪形ですが、それが一番美しいかと聞かれると疑問符がつきます。
ただし、構造物においては合理的な形状が一番美しいものだと思っていました。
それだから私は「構造最適化」という分野に興味を持っていたのですが。
皆さんはフランスにあるミヨー橋をご存知ですか。
写真は下記サイトから。
ミヨー橋、美しいですよね。
このミヨー橋のスリムでスタイリッシュな形。余分な部材がなく、いかにも構造的に合理的な感じがします。
このミヨー橋のように合理的なものが一番美しいと思っていたのですが、それは欺瞞だということです。
要は、合理的=計算上最適でもエンドユーザーは人間であってそのことを頭に入れておきなさいよ、ということみたいです。
「人間中心設計」という言葉を聞いたことがありますが、単に計算上OKであればよいということではないようです。
生活の中で美しさに感動し、その美しさの中に構造を発見する、そして、力学的世界で
その構造を再構成する。。。それが大事と書いてありました。
檸檬堂鬼レモンを飲んだ。
夜に製造所によって味が違うと話題のコカ・コーラ「檸檬堂」を飲みました。
「鬼レモン」はアルコール9%なのですが、味はジュースのように甘さがしっかりしていました。
私は缶チューハイのアルコールっぽい味(醸造用アルコールの味)が苦手なのですが、これは果汁17%ということでレモンの味がしっかりしていておいしく飲めました。
飲んだ後に酔いが回ってきました。
一本で酔えてコスパいいですね。
リピートするかはわかりません。。。
興味ある方はぜひ。
明日帰省します。では。